作品名の後の数字は「男:女:性別不問」の比率になっております。

[4:1:1]となっていたら

・男性4人、女性1人、男女どちらがやってもいい役が1人

という感じです。

あくまで台本選びのガイドなので、これを必ず守らないといけないというものではないのでご了承ください

※上演の際は必ず「利用規約」をお読みください

プロポーズは突然に【1:1:0】

0:夜景の見えるレストラン。落ち着いたジャズがかかる店内で、男女が向き合って食事をしている。

玲奈:なんか、すごいね

幹夫:うん、いいお店だよね

玲奈:今日はありがとうね、こんなお店、予約してくれて

幹夫:どうだった?

玲奈:とっても幸せだった、お料理もおいしかったし、なにせこの・・・

幹夫:うん、すごいよね

玲奈:予約取るの大変だったんじゃない?

幹夫:それはまぁ、秘密ってことで

幹夫:それに、君との特別な日に、普通に家で過ごすのもあんまりだろ?

幹夫:今日は、なーんにも気にせず、二人でゆっくり過ごそうよ

玲奈:幹夫(みきお)くん・・・

幹夫:お誕生日おめでとう、玲奈(れいな)

玲奈:幹夫くん・・・大好き

幹夫:ふふふ、乾杯

玲奈:うん、乾杯

0:二人、ワインを煽る

玲奈:でもさ、なんだか不思議だよね

幹夫:うん?

玲奈:いやさ、幹夫くんと私、まさかこんな風になるなんて

幹夫:またその話?

玲奈:だって、ずーっと思ってるもん

玲奈:最初結構幹夫くんのこと苦手で、なんか、調子乗ってるなーあいつって思ってて

幹夫:うん

玲奈:ゼミ一緒で、うげって思ったもん

幹夫:ひどいなぁ

玲奈:でも、話してみると意外とまじめなやつで

玲奈:へんなところにこだわりがあって

玲奈:正義感強くて

玲奈:けっこう、かっこいいなって

幹夫:あらためて言われると照れるな

玲奈:ふふ

玲奈:それからもう5年

玲奈:あの頃は無限に感じた大学生活も、すぐ終わっちゃって

玲奈:お互い就職して、環境も変わって、それでもまだ付き合えてるって、結構すごいと思うんだよね

幹夫:そうかなぁ?

玲奈:だって、友達の話とか聞くと、結構分かれてるもん

幹夫:そうなの?

玲奈:うん、会社入って、魅力的な人見つけて、学生の恋愛が馬鹿らしくなったーっていうやつ

幹夫:玲奈は?

玲奈:え?

幹夫:玲奈はそういう人いなかったの?

玲奈:ああ、うん、私はそうだなー

玲奈:そりゃまぁ、かっこいいなって人はいるよ?

玲奈:最初はみんな先輩で、当然私より仕事できる人ばっかりだからさ

玲奈:その、尊敬?みたいな感じで、かっこいいなーっていうのは、まぁ、あるね、今でも

幹夫:そうなんだ

玲奈:でも、男としては、無理かなぁ

幹夫:ええ、どうして?

玲奈:うーん、なんだろ

玲奈:なんか、ヒーロー、みたいな?

幹夫:ヒーロー?

玲奈:そうそう、テレビとかでさ、いるじゃん、ヒーロー

幹夫:戦隊ヒーローとかの、ヒーロー?

玲奈:うん、そうそう

玲奈:町がピンチになったときに、どこからともなく表れて、ビルを壊す怪獣を倒してくれる、ヒーロー

幹夫:玲奈の上司が?

玲奈:ああ、うん、あくまで例えだけどさ

玲奈:怪獣に殺されそうになった時に、特殊な力で助けてくれるヒーローはそりゃかっこいいし、素敵だなって思うけど

幹夫:うん

玲奈:そのヒーローと、付き合うかっていうと、まぁ、私はいいかなっていう、そういう

幹夫:あはは、なんだそれ

玲奈:なんだろうね、助けてくれるのは、すごいありがたいし、うれしいんだけど

玲奈:その・・・私も、戦いたいんだよね

幹夫:玲奈も?

玲奈:そうそう、なんか、ヒーローが怪物と必死に戦ってる姿みると、私も一緒に戦いたくなっちゃうんだよね

幹夫:やさしいんだね、玲奈は

玲奈:いやいや、そんなんじゃないよ

幹夫:ってことは、僕は玲奈にとって、ヒーローではないってこと?

玲奈:うーん、そうだね

玲奈:ヒーローっていうより、うーん・・・

玲奈:戦友、みたいな?

幹夫:戦友かぁ(笑)

玲奈:そうそう、戦友

玲奈:だから、今日もすっごいびっくりした

幹夫:そう?

玲奈:そうそう、一緒に戦う戦友だと思ってたのに

玲奈:裏でこんなおしゃれなレストラン予約してくれてたんだもん

幹夫:あはは

玲奈:ふふふ

0:目を合わせていた2人が、一瞬目をそらすくらいの間。

幹夫:それじゃあもう一つ

玲奈:え?

幹夫:君に、誕生日プレゼントがあるんだけど

玲奈:え、プレゼントならもう、こんな素敵なところ連れてきてもらって・・・

幹夫:はい、これ

玲奈:え・・・これって・・・

幹夫:うん・・・

幹夫:えっと、玲奈

幹夫:ちょっとその、遅くなっちゃったかもしれないけど、結婚、してください

玲奈:・・・

幹夫:玲奈?

玲奈:・・・はい

幹夫:・・・ほんと?

玲奈:うん

幹夫:ほんとにほんと?

玲奈:うん、よろしくお願いしますっ

幹夫:やったぁー!!!!!!!

玲奈:ちょ、幹夫くん、しー!

幹夫:あ、ご、ごめん

玲奈:もう、こんなおしゃれな場所で、大声出さないでよ

幹夫:うん、でも、うれしくて

玲奈:ふふふ、ありがとうね、幹夫くん

幹夫:いやいや・・・はぁ、緊張したぁ

玲奈:(左手を出して)はい

幹夫:え?

玲奈:ほら、はい

幹夫:えっと・・・

玲奈:はめてよ、指輪

幹夫:あ、ああ、うん、はい

0:指輪がはめられる

幹夫:はぁぁぁ、よかった、ぴったりだぁ

玲奈:あはは

幹夫:頑張って選んだ甲斐があったよー・・・

玲奈:そういうのは普通言わないんだよー?

幹夫:えっ、そうなの?

玲奈:もー、面白いなぁ幹夫くんは

幹夫:まいったな・・・

玲奈:でも、ありがと・・・ほんとに、うれしい

幹夫:うん、玲奈

玲奈:うん?

幹夫:これからも、よろしくね

玲奈:・・・(幸せそうに)うん

0:二人、微笑みあう。と、そこにウェイターが来る。

幹夫:ああ、ありがとうございます

幹夫:え?ああ、はい、三つ

幹夫:玲奈、デザートだって

玲奈:えーデザートかぁ

幹夫:三種類から選べるんだって、どれにする?

玲奈:幹夫くんは?

幹夫:んー、俺はこの、チョコのやつ

玲奈:うーん・・・じゃあ私もそれ

幹夫:ええ?いいのそれで

玲奈:うん、未来の旦那さんの味覚を、知っておきたいから

幹夫:(照れて)あっ・・・

幹夫:あの、じゃあこの、二人ともこれで、お願いします

玲奈:ふふーん、何照れてんのー?

幹夫:う、うるさいなぁ

幹夫:あーあと店員さん、お会計で

玲奈:あ、幹夫くん、私も(お金だすよ)

幹夫:(さえぎって)あーいいから、ここは僕に奢らせてよ

玲奈:ええ、でも

幹夫:いいから

幹夫:最後くらいは奢らせてよ

玲奈:えっ?最後って?

幹夫:永井玲奈に奢れるのは、今夜が最後だからさ

玲奈:幹夫くん・・・うん、わかった、じゃあ、お願いします

幹夫:はい、お願いされます

0:少しの間

幹夫:はい、それじゃあ、二人分で

幹夫:ああいや、現金じゃなくて、腎臓で

幹夫:はい、はい、そうです、はい

幹夫:それじゃ、そんな感じで、お願いします

0:少しの間

幹夫:でも、ほんとによかった

幹夫:やっぱり5年も付き合ってても、プロポーズとなると緊張するよなぁ

幹夫:いやでも、逆かもね

幹夫:長いからこそ、いつするか、みたいなね

幹夫:でも、今日は玲奈の誕生日だからさ

幹夫:誕生日と、僕らの門出

幹夫:一緒に祝えたら、とっても素敵だなと思って・・・

幹夫:だから玲奈、これからいっぱい一緒に時間を過ごして

幹夫:つらいことも、一緒に乗り越えて

幹夫:二人で一緒に、幸せに・・・

玲奈:待って

0:間

幹夫:ん?

玲奈:え?

幹夫:ど、どうしたの?

玲奈:え、えっと、え?

幹夫:なに?どうしたの?

玲奈:あの、その、えっと、幹夫くん?

幹夫:うん?

玲奈:・・・腎臓?

幹夫:え?

玲奈:いやあの、え?腎臓?

幹夫:腎臓?

玲奈:うん、腎臓

玲奈:腎臓って言ってなかった?

幹夫:いつ

玲奈:え?

玲奈:いや、その

玲奈:お会計の時に「カードで」みたいなノリで、「腎臓で」って

幹夫:腎臓・・・

玲奈:うん、腎臓、言ってたよ、腎臓って

幹夫:・・・あー!

幹夫:腎臓ね!

玲奈:うん、言ってたよ、腎臓って

幹夫:うん

玲奈:腎臓なの?

幹夫:うん

玲奈:うん

幹夫:・・・うん?

玲奈:え、何が?

幹夫:何がって、ここのお会計?

玲奈:え?お会計?

幹夫:うん

玲奈:ここのお会計が、腎臓なの?

幹夫:そうだよ

0:間

玲奈:なんで?

幹夫:え・・・なんでって、なにが?

玲奈:いやいやいやいや、え?どういうこと?

幹夫:どうしたんだよ玲奈

玲奈:いや、どうしたんだよもこうしたんだよも、え?腎臓でお会計をするの?

幹夫:そうだよ?腎臓でお会計をするの

玲奈:・・・なんで?

幹夫:なんでってそりゃあ・・・手持ちがないから?

玲奈:手持ちって、お金のこと?

幹夫:うん

玲奈:え、お金ないの?

幹夫:うん

玲奈:・・・なんで?

幹夫:なんでって・・・そりゃあ、このレストラン貸切って、セッティングとか、プロポーズの準備とか

玲奈:え?

幹夫:ん?

玲奈:え、まって

玲奈:このレストラン貸切ったの

幹夫:うん

玲奈:え?このレストラン貸切ったの?

幹夫:だからそうだって

玲奈:え、じゃあなに、いまこれ、この、ここの、この状態、これ、貸切ってるの?

幹夫:うん、貸切ってるよ

玲奈:え・・・でも、え?お客さんいるけど

幹夫:エキストラだよ

玲奈:ん?

幹夫:エキストラ、君が、結婚OKして~、ドルチェが出てきたときに~、こう、アイスの上に花火がパチパチパチーってなってて~

幹夫:メリミー、レイナ

幹夫:で~、そのタイミングで~、店中のお客さんが立ち上がって、結婚おめでとー!

幹夫:そして、そのあと、玲奈を待ち受ける最大のサプライズが!!!!

幹夫:カミングスーン・・・

幹夫:みたいな

玲奈:あー待って、うん、え?うん

玲奈:え、じゃあその、ここにいる人はみんな、幹夫くんが雇った人ってこと?

幹夫:そうだよ?

幹夫:おーいみんなー

0:みんなが一斉に立ち上がって二人のテーブルまで集まってくる

玲奈:うわああああああああああああ!

玲奈:いや!あの!大丈夫です!

玲奈:みなさんその!元の席に座って!

0:わらわらと自分の席に座るエキストラたち

幹夫:な?

玲奈:「な?」じゃねーよ!

幹夫:どうしたんだよ玲奈、おしゃれなレストランなんだから、「しー」だろ?

玲奈:いやいやいやいや

玲奈:むりむりむりむり

玲奈:いいからもうそういうの、え?

幹夫:婚姻届け、いつ出しに行こうか?

玲奈:出さない出さない出さない出さない

幹夫:え?出さないの?

玲奈:え?出さないよ?

幹夫:なんで・・・

玲奈:え、なんでって・・・

幹夫:結婚してくれないの?

玲奈:うん?うん

玲奈:いや、幹夫くん、ちょっとまってね?

玲奈:ちょっと、一個ずつ確認していきたいんだけど

幹夫:うん

玲奈:えっとまず、幹夫くんは、このレストランを、予約してくれたんだよね?

幹夫:うん、玲奈の誕生日だから

玲奈:うん、私の誕生日だから・・・

玲奈:それで、プロポーズをしてくれた、私に・・・

幹夫:うん、玲奈が好きだから

玲奈:私を好きだから・・・

幹夫:うん

玲奈:でー

玲奈:いろいろサプライズをするために、このレストランをー?

幹夫:貸切った

玲奈:貸切ったぁ

玲奈:サプライズのために貸切ったぁ

玲奈:でー

玲奈:貸切ったから、もちろんこのレストランにいるほかのお客さんはー?

幹夫:エキストラ

玲奈:エキストラぁ

玲奈:拍手をするためだけに呼ばれたエキストラぁ

玲奈:でー

玲奈:さらにそこから最大のサプライズがぁー

幹夫:ある

玲奈:あるぅー

玲奈:この時点で相当びっくりしてるのに、さらにここからもうひとWAVE(ウェーブ)あるぅー

玲奈:でぇー

玲奈:そのサプライズがぁ~

幹夫:首都全域消灯

玲奈:首都全域消灯ううううう!

玲奈:でぇー!そこでぇー!

玲奈:幹夫が言う言葉がぁ~!

幹夫:この世界から光が消えても、僕が君の光になるよ

玲奈:・・・おええええええええええええええええええ

幹夫:ちょ、玲奈!?

0:玲奈、声にならない声を漏らしながら苦しむ

幹夫:ちょっと、玲奈、大丈夫か?

幹夫:店員さん!おしぼり一つ!最高級のやつ!

玲奈:良い良い良い良い良い良い

玲奈:普通のやつでいい!

幹夫:えっ

幹夫:じゃ、じゃあ普通のやつ!

玲奈:うんもういいから、ちょっとね、うん、幹夫くん

幹夫:ど、どうしたの?

玲奈:あのーさ、その、え?すごいね

幹夫:すごい?

玲奈:え?そこまでサプライズ用意しておいて、この、これ?指輪?買ったの?

幹夫:うん?うん、まぁ、買ったよ?

玲奈:へぇー、すごいね、高かったでしょー

幹夫:え、いや、それは言わないよ

玲奈:いくらだったの!

幹夫:えっと、それはその・・・

玲奈:うん

幹夫:8百万

玲奈:はっぴゃくまん!!

幹夫:ドル

玲奈:ドル!!!!!!!!!

0:玲奈がぜえぜえする間

幹夫:大丈夫・・・?玲奈?

玲奈:重いよ

幹夫:え?

玲奈:重いよ!

幹夫:お、重い?

玲奈:重いよー!重いよ重いよ重いよー!うわぁーん!重いよー!

幹夫:ちょ、玲奈!?ほかのお客さんもいるんだから!そんなに大声出したら(迷惑がかかるでしょ)

玲奈:(さえぎって)エキストラなんでしょ!

玲奈:お前も!お前もお前もお前も!そこの!お前も!

玲奈:ぜーんいんエキストラなんだぁ~うわ~~~ん!

玲奈:重いよ~~~~!!

幹夫:ちょ、え!そんな泣いて!

幹夫:そっか・・・そんなに喜んでくれたんだ

玲奈:違うよ!!!!

玲奈:喜んでないよ!

玲奈:何?首都全域消灯?聞いてないよー!

玲奈:うわーん!聞いてないよー!

幹夫:ちょ、玲奈、落ち着いて、落ち着いてって

玲奈:うわーん!お前が落ち着けよー!

玲奈:なんだよー!もうなんだよー!

玲奈:で?それらすべての会計を?現金持ってないから?

幹夫:・・・腎臓?

玲奈:うわーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!

玲奈:腎臓だよーーーーーーー!会計が腎臓だよー!

玲奈:会計がぁぁぁぁぁぁ腎臓だよぉぉぉぉお!

幹夫:ちょっと玲奈、ほんとどうしたんだよ!

0:しくしくと泣く玲奈

玲奈:・・・ごめんね、ほんと、どうしたんだろうね

玲奈:いや、どうしたっていうか、どうなってるんだろうね

幹夫:玲奈?

玲奈:ごめん、幹夫くん、これ・・・

幹夫:え、玲奈これ・・・

玲奈:うん、返す、これは、受け取れないから

幹夫:ちょ、ちょっと待ってよ、さっき、結婚するって

玲奈:うん、さっきは、うん、結婚してもいいなって思ったけど

玲奈:今は、絶対結婚しちゃだめだなって思ってるから

幹夫:えぇ・・・

玲奈:ほんとに、いろいろ準備してもらって、こんな夜景の見える、素敵な場所に連れてきてもらって

玲奈:それに5年間、二人でいろんな所に行って、いろんな思いで作って

玲奈:本当に幸せだったし、あなたのおかげでいろんなこと経験できた

玲奈:だから、それは、本当に、ありがとう

幹夫:玲奈

玲奈:だけど、今夜のこういうの、ちょっとなんか、正直重いなって思っちゃって

玲奈:だから、ほんとに正直に言うと、引いちゃった

玲奈:だからごめん、その指輪は受け取れないし、プロポーズも受けられない

玲奈:もっというなら、これからの関係も、その・・・なんだろ・・・

玲奈:別れたいって、そう、思った・・・

幹夫:玲奈・・・

玲奈:ごめん・・・

0:間

幹夫:・・・おっけ

玲奈:え?

幹夫:おっけおっけ、ダメだったかー

玲奈:え?うん・・・え?

幹夫:おっけ、ごめんねーなんか、引かせちゃったみたいで

玲奈:えっと、うん

幹夫:そっかそっか、じゃあとりあえず、指輪は返してもらって・・・

玲奈:ああ、ちょっと

幹夫:みんなー!もう演技しなくていいから、かえっていいいぞー!

玲奈:あの、えっと、幹夫くん?

幹夫:(電話をかけて)あーもしもし?えっと、電力供給停止、キャンセルで

玲奈:幹夫くん?

幹夫:え?キャンセル料?いくら?

玲奈:幹夫くん?

幹夫:ごせんちょうおくちょうまんちょうえん!?

幹夫:ちきしょー!

幹夫:ま、全域だもんね、そのくらいかかるかっ

玲奈:幹夫くん?

幹夫:じゃあはい、それ、キャンセルで

玲奈:ちょっと、幹夫くん

幹夫:あ、ウェイターさん!ごめんなさい!腎臓、両方で!

玲奈:ええええ!?ちょっと幹夫くんって!

幹夫:さ、て、と

幹夫:じゃあ、俺らの関係も終わったことだし・・・

幹夫:どうする?カラオケ行く?

玲奈:え、あのさ幹夫くん

幹夫:ん?今度はどうしたの?

玲奈:え?分かれていいの?

幹夫:うん、まぁ、玲奈がその気なら、しょうがないじゃん

玲奈:結婚は・・・?

幹夫:ええ?だって結婚したくないんだろ?無理強いはしないよ

玲奈:じゃあ・・・支払いは?

幹夫:ああ、それは大丈夫

幹夫:腎臓、二つあれば、売ればある程度はなんとかなるだろ

玲奈:あ、あのさ、幹夫くん

幹夫:うん?

玲奈:軽いよ・・・

0:暗転

© 2024 らて@放浪作家

らての台本置き場

はじまめして!らて@放浪作家です! このサイトはシナリオライターのらてが執筆したシナリオを置いておく場所になります。 声劇や劇団のインプロ、演劇部の上演に使っていただいても構いません! 皆様こぞってご上演ください! ※上演前に必ず利用規約をお読みください

0コメント

  • 1000 / 1000